ホーム home << ツール tool << #8001-a ナット溝専用 ヤスリ 10本組
用途 : ナット溝専用
本数 : 10本
ゲージ
: .010 .013 .016 .024 .028 .032 .036 .042 .046 .056
材質 : スチール
ナットの溝を掘るのに最適なヤスリ (ファイル) 10本組です。基本で使用するギター弦の太さに応じて、溝の幅も変更します。基本で使用する弦のゲージが決まったら、それに合わせたヤスリを使用します。メーカーの弦はほとんどがセット売りとなっており、エキストラライト、ライト、ミディアムなどのセットにより弦の太さが決まっていますので、それに合わせて溝を掘ります。一般的には弦ゲージより少し太めの溝を切るのが良いでしょう。 使用の際、細いゲージのファイルは地金自体も薄いため、ヤスリを折らないよう注意が必要です。
0134. おすすめ度 ★★★★★ T様 2009-02-21
素早い対応ありがとうございました。
重宝しております。
どうもこの度はご利用ありがとうございます。これがあれば、ナット溝は完璧です。どんなゲージにも対応出来、とても重宝するツールです。せいぜいご利用下さい。
ナットの交換方法
まずは弦を外し、交換するナット周りにマスキングテープを貼ります。これでナット周りに傷が付くのを最小限防ぎます。 外すナットはのちに溝間隔や形状などを参考にする場合がありますので、取り外した後も捨てないで保管しておきます。
横幅6cm x 縦2cm x 厚み1cm程度の「当て木」を用意し、キズが付かない「プラスチックハンマー」で指板側からヘッド方向に向かって画像のように叩きます。注意点は、いきなり強く叩き過ぎるとナットに接しているヘッドの付板部分が剥がれてしまいます。はじめは軽く叩いて剥がれ具合を確認しながら、ナットが外れるまで叩き方を除々に強くしてゆきます。
ナットが外れたら、次はナット取付け溝をクリーニングします。外したばかりの状態では接着剤が付き、底面や指板側が平らになっていません。これをヤスリや小型ノミなどで接着剤を払い、面を平らにしておきます。尚、指板部分は接着剤のみを注意深く削り取り、指板自体は絶対に削らないようにします。指板自体を削ってしまうと、弦長が狂ってしまいますので注意します。
次にナット幅の調整を行います。最終的に仕上げるナット幅より2mm程長くカットしておきます。例えばギターのナット幅が43mmであれば、この時点ではナット幅45mmでカットし最終的に微調整を行います。画像のように小型の「万力」にナットを縦長に固定します。
カットするナット幅が決まったら、細いノコギリでゆっくりカットしてゆきます。牛骨は堅い素材ですので、切削面が少なくなる様、縦に長い状態にセットします。
ナット幅をラフカットしたら、次にカーブ加工を行います。まずヘッド側部分のラウンドを大まかに描きます。( 画像の傾斜部分 ) 一般的にラウンドが緩やかですと太くて強い音、傾斜がきついとシャープで繊細な音に近づきますので、好みでラウンド具合を決めます。ナットのラウンド加工も「万力」に固定し「平ヤスリ」で行います。この「平ヤスリ」はフレットのすり合わせにも使用できる便利なヤスリです。基本ツールとして確保されることをおすすめします。
次は弦溝の位置を決めます。弦溝の位置は、まず両端の1弦と6弦の位置を決めてから、2〜4弦の位置を決めます。1弦の位置は外側にし過ぎると、弦を押さえた時にフレットから外れやすくなり、演奏に影響しますので、6弦の位置より内側に位置決めします。標準的にはナットの端から1.5mm〜3mm程度のところに決めます。1弦と6弦の位置が決まったら、次に2〜5弦の位置を決めます。例えば43mのナット幅であれば、7mm間隔でマークしておき、弦の太さ分を微調整します。演奏性を考慮すれば、弦の間隔が等間隔になるように位置決めするのが良いですが、弦の太さ違いを考慮する必要が出てきます。7mm間隔均等にマークしてから、太い4〜6弦の太さも考慮し0.5mm〜1.0mmの調整を行います。微調整をせず7mm等間隔のマーキングで溝を掘ると、太い弦側の弦間隔が縮まって押さえにくくなります。
又、弦溝は指板に並行ではなく、ヤスリをヘッド側に少し向け深めに掘ります。弦がストリングポスト向けて下がる角度より、少しきつめに角度を付けて掘ります。溝の角度の付け方でも音が変わりますので注意しましょう。「弦と溝がどうのような状態で接しているか」ということが音質を左右します。弦と溝が「平面」で接するとノイジ―で太く強い音になりますし、「点」で接するとクリアーで繊細・シャープな音になります。
又、中央に位置する3弦と4弦は溝の方向を「ストリングポスト」に合わせます。下の画像のように溝の方向を少し外側に向けます。ペグのストリングポストに向けて溝を掘ると、弦とナットの摩擦が軽減され、チューニングが滑らかになります。
次に弦溝の深さは弦高に関わる重要なポイントです。適度な高さになるよう慎重に作業します。目安として、カッターの刃などを2フレットとナットに接するようにセットし、1フレットとの隙間がどれくらいあるかを見ます。この間隔が各弦で均一になるように弦溝の深さを調整します。1弦〜3弦は深め」「4弦〜6弦は浅め」で弦高がほぼ均一になるはずです。ここでも「弦の太さ違い」が弦高に影響します。弦高は各弦均一が基本ですが、好みで1弦〜3弦を4弦〜6弦より僅かに下げる調整法もあります。
ナットの頭は指板のアール ( カーブ ) に合わせて成形します。
今までのところで、ほぼ成形は完了します。ポイントをまとめますと、
・ナットラウンド形状 ( 音質に影響 )
・ナット溝間隔 ( 演奏性に影響 )
・ナット溝角度 ( 音質に影響 )
・ナット溝深さ ( 演奏性に影響 )
以上に注意しながらお好みのサウンドに近づけるよう調整しましょう。弦溝を掘る際には専用ヤスリが便利です。弦の太さに応じて使い分け出来るので安心の専用ヤスリです。ナットの成形が終了したら、ナットを接着剤なしで仮セットし、弦を張り状態を確認します。弦を張った時点で不具合があれば再調整します。調整が全て完了したらナット底面・横面に3滴づつ程度「瞬間接着剤」を付けて固定します。
ナット溝の掘り方
ナット溝については演奏者の演奏スタイルにより、溝の位置や深さが若干変わりますが、一般的には次に挙げる方法で決めるのが良いでしょう。ナット幅が43mmでしたら、弦の間隔は7.2mm程度、フィンガーボードの端から、1弦、6弦の間隔は3.5mm程度を目安に溝の位置を決めます。弦の間隔は弦の太さを計算に入れて、微妙に調節をします。つまり、太い弦は弦の間隔をわずかに広く、細い弦は間隔を広めに取って調整します。又、1弦と6弦からフィンガーボード端までの間隔は好みですが、1弦側は若干広め、6弦側は若干狭くしたほうが、コードや単音弾きの時演奏しやすいようです。溝の位置が決まったら、次にこのファイル(ヤスリ)で溝を掘ってゆきます。少しずつ丁寧に作業を行いましょう。溝の方向は、溝6本とも平行に掘るのが一般的ですが、好みで1〜3弦と4〜6弦はそれぞれ向きを少し外側にすると、弦の曲がりがなくて良いという場合もあります。溝は多少角度を付けて堀り、ヘッド側を低くすると安定します。
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