Jazz

アートブレイキー

「コンプリート・バードランドの夜Vol.1、2」
アートブレイキー
Blue Note
東芝EMI CJ-5117 5118

ハードバップの幕開けを告げる臨場感豊かな歴史的名ライブです。オリジナル12インチLPにVol.1は(4)(5)、Vol.2は(3)(5)を追加収録。これら4曲で別ジャケットに馴染んだ人が多いかもしれません。歴史的な一夜にタイムスリップさせてくれるピーウィー・マーケットのアナウンスといい、あふれ出るバイタリティで圧倒する演奏といい、このバードランドライブは何時間きても興奮と感動を誘います。

まさにジャズファンの宝と言えます。新進の天才トランぺッターとして注目の的であったブラウニーの参加をはじめ、聴きどころは充分過ぎるほどありますが、パーカーナンバーVol.2(6)(7)の展開が新時代の到来を知る上で特に興味深いです。


1.アナウンスメント

2.スプリット・キック

3.ワンス・イン・ア・ホワイル

4.クイックシルヴァー

5.チュニジアの夜

6.メイリー

7.ウィー・ドット

8.ブルース

1.ウィー・ドット

2.イフ・アイ・ハッド・ユー

3.クイックシルヴァー

4.ナウズ・ザ・タイム

5.コンファメーション

6.今宵の君は

7.ルーズ・ブルース

ジューンクリスティ

「コンプリートサムシング クール」
ジューンクリスティ
Capitol
東芝EMI CP32-5307


このアルバムは白人女性歌手ジューンクリスティの最高傑作です。彼女のアルバムでは、本作と「ジューンガットリズム」が定番となっています。CD化に際して何と13曲も追加収録されています。「This is June Christy」からの6曲が含まれていますが、(16)(17)は本作の中でも歌の決定版として知られる(15)と同日録音の未発表曲、(1)(4)(6)(11)はシングル盤のみの発表といったように、価値ある追加曲揃いです。

クールなハスキーボイス、爽やかな情感で多彩な名曲を歌い綴ったジューンの名作です。西海岸の名手達を集めたビート・ルゴロ楽団の伴奏も素晴らしい。尚、1960年に元の11曲を再録音した「ステレオ版」との違いにご注意ください。


1. ノット・アイ

2. ウィー・ベイビー

3. ホワイ・ドゥ・ユー・ハヴ・トゥ・ゴー・ホーム

4. ユア・メイキング・ミー・クレイジー

5. サムシング・クール

6. マガジンズ

7. ミッドナイト・サン

8. ロンリー・ハウス

9. アイ・シュッド・ケア

10. イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー

11. ザ・ファースト・シング・ユー・ノウ・ユア・イン・ラヴ

12. ア・ストレンジャー・コールド・ザ・ブルース

13. アイル・テイク・ロマンス

14. ルック・アウト・アップ・ゼア

15. 朝日のようにさわやかに

16. アウト・オブ・サムホエア

17. ラヴ・ダズント・リヴ・ヒア・エニモア

18. アイム・スリルド

19. 今こそ夢のかなう時

20. ザ・ナイト・ウィ・コールド・イット・ア・デイ

21. キックス

22. ピート・ケリーズ・ブルース

23. アンティル・ザ・リアル・シング・カムズ・アロング

24. アイ・ネヴァー・ウォント・トゥ・ルック・イントゥ・ゾーズ・アイズ・アゲイン

バーニーケッセル


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Jazz Evergreen Collection 1950'
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「イージーライク」
バーニーケッセル
Contemporary
ビクター VDJ-1625
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ケッセルの初リーダー作にして代表作のトップに挙げられる名盤です。他に別ジャケットのものもあります。バド・ジャンクを含むクインテットによる1953年の2セッション8曲と、バディコレットを含む同編成による1956年の(1)(8)(11)(12)で編成されていますが、ジャズギターの祖であるチャーリークリスチャンに捧げた名オリジナル(7)のブルービーな演奏が一番の目玉です。クリスチャンの後継者No.1の地位を確立した演奏と言えます。

これは管楽器がなしですが、フルートの入る(1)(3)(5)(8)のユニークなサウンドも聴き物です。本作をNo.1とする「プレイズスタンダード」「トウスイング オア ノット」の3部作、さらに「お熱いのがお好き」などが1950年代の彼の定番です。


1. Easy Like

2. Tenderly

3. Lullaby Of Birdland

4. What Is There To Say?

5. Bernardo

6. Vicky's Dream

7. Salute To Charlie Christian

8. That's All

9. I Let A Song Go Out Of My Heart

10. Just Squeeze Me

11. April In Paris

12. North Of The Border

13. Easy Like

14. North Of The Border

フランクシナトラ

フランクシナトラ

「スイングイージー」
Capitol 東芝EMI
TOCJ-5303


フランクシナトラの極め付けであると共に最高のジャズボーカルアルバムの一つとして挙げられる名盤です。キャピトル入り第1作「ソングズフォー・ヤング・ラバーズ」と第二作「スイング・イージー」をカップリングした、同名の12インチ盤と同内容です。これ迄曲順が元の10インチ盤に並べ換えられ、ジャケットも「ソングス・・・」の方に替えられたCDが出ていましたが、本CDは内容・ジャケット共に12インチLPと同じ形に戻し、廉価で新規発売となります。これでジャケットの紛らわしさが解消されることになりました。ともかくシナトラの定番は多くありますが、1枚だけとるとやはり本作。歌はもとより選曲もネルソン・リドルの編曲も抜群です。


1. ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス

2. 手紙でも書こうよ

3. サンデイ

4. 苦しみを夢にかくして

5. 恋のチャンスを

6. ジーパーズ・クリパーズ

7. ゲット・ハッピー

8. オール・オブ・ミー

9. マイ・ファニー・ヴァレンタイン

10. ガール・ネクスト・ドア

11. フォギー・デイ

12. ライク・サムワン・イン・ラヴ

13. 君にこそ心ときめく

14. リトル・ガール・ブルー

15. 誰にも奪えぬこの想い

16. コートにすみれを


チャーリーパーカー

チャーリーパーカー

「ナウズ・ザ・タイム」
Verve ポリドール
POCJ 1809


バーブ時代のパーカーの定番中、最も広く支持されているのは本作でしょう。LPに「チチ」の別テイクをもう一つ加えてCD化されました。A面だった(1)~(6)が、1952年12月、あとは1953年8月の録音です。この間、トロントに伝説的な、「マッセイホール」(Debut)コンサートが行われています。パーカーの子供、ベアドとキムの名を冠した曲が入っていたりで話題には事欠きません。何よりも「パーカー最後の偉大なレコーディング」として語り継がれていることが、本作の価値を示しています。彼の数多くのオリジナル中、屈指の名作に挙げられる、(12)(13)がこのセッション最後に演奏されていることは象徴的です。歌もの(1)(11)もパーカーならではの魅力に輝いています。


1. ザ・ソング・イズ・ユー

2. レアード・ベアード

3. キム (別テイク)

4. キム

5. コズミック・レイズ

6. コズミック・レイズ (別テイク)

7. チ・チ (別テイク)

8. チ・チ

9. チ・チ (別テイク)

10. チ・チ

11. アイ・リメンバー・ユー

12. ナウズ・ザ・タイム

13. コンファメイション


モダンジャズカルテット

モダンジャズカルテット

「ジャンゴ」

Prestige
ビクター VDJ1515


ジョンルイスが書いた名作「ジャンゴ」のオリジナル演奏をメインとした、MJQ初期の名盤。これは日本でモダンジャズが広まりつつあった頃、最も人気を集めていたアルバムの1つ。この演奏を通じてMJQに魅せられる、と共にジャンゴラインハルトの存在を知ったファンも多くいました。1953年~1955年の3セッションから構成され、ここまではケニークラークのドラム。次作「コンコルド」からコニーケイに代わって以降不動のメンバーとなります。「ジャンゴ」は何度も録音されていますが、最もスローテンポで演奏されたこの初演がどれよりも感動的。これ1曲で定番決定と言えます。


1 ジャンゴ

2 ワン・ベース・ヒット

3 ラ・ロンド組曲

4 ザ・クイーンズ・ファンシー

5 デローネイのジレンマ

6 ニューヨークの秋

7 バット・ノット・フォー・ミー

8 ミラノ


ホレスシルバ―

ホレスシルバ―

「コンプリート・ホレスシルバートリオ」
Blue Note
東芝EMI CJ-28-5123


初リーダー録音4曲を含むシルバー最初期3セッションの演奏集です。オレンジ色ジャケットのLPオリジナルに3)(4)(7)(16)を加え、録音順を並び換えられます。ブレイキーとサブのデュオ(9),ブレイキーのソロ(12)が含まれてはいますが、シルバー唯一のピアノ・トリオをして貴重かつ愛されています。特に自作(10)の初演は、ミルトジャクソンの同名作としても親しまれ、ファンキージャズの萌芽を示すものとしてあまりにも有名です。パウエルの影響下から、エキゾティシズムやゴスペルフィーリングを活かしながら、自己のスタイルを築き上げていった様子がわかってくるのも、本作の聴きどころです。


1. サファリ

2. エカロー

3. プレリュード・トゥ・ア・キス

4. メッセージ・フロム・ケニア

5. ホロスコープ

6. ヤー

7. ハウ・アバウト・ユー

8. アイ・リメンバー・ユー

9. オパス・デ・ファンク

10. ナッシング・バット・ザ・ソウル

11. シルヴァーウェア

12. デイ・イン・デイ・アウト


ペギーリー

ペギーリー

「ブラック・コーヒー」
MCA / Decca
WEAミュージック 25P2-2829


ペギーリーの一枚といえば真っ先に挙げたいのがこれ。「ジャニーギター」「フィーバー」などのポップヒットからファンになって初めて聴いた人も多いこのフルアルバム。彼女の最高傑作であり毅然とした品格を備え、滲み出るような色香も。同曲の決定版として知られるタイトル曲にその魅力の全てが集約。超スローの(11)やワルツタイムを巧みに使った(12)など、どの曲をとっても申し分ない歌唱が繰り広げられています。1953年のLP用初録音8曲に加えられた(5)(6)(11)(12)の全12曲。とにかく名曲名唱揃いで、他の定番としてはBG時代の「エルマーズチェーン」。


1. ブラック・コーヒー

2. アイヴ・ガット・ユー・アンダー・マイ・スキン

3. イージー・リヴィング

4. 私の心はパパのもの

5. イット・エイント・ネセサリリー・ソー

6. ジー、ベイビー・エイント・アイ・グッド・トゥー・ユー

7. ア・ウーマン・アローン・ウィズ・ザ・ブルース

8. 時さえ忘れて

9. ホエン・ザ・ワールド・ウォズ・ヤング

10. ラヴ・ミー・オア・リーヴ・ミー

11. ユーアー・マイ・スリル

12. ゼアズ・ア・スモール・ホテル


スタンケントン

スタンケントン

「コンプリート・ニューコンセプツ」

Capitol
東芝EMI CP32-5184


白人ビッグバンドの最高峰であるにもかかわらず、ケントン楽団のCDは本作を含め、たった3点しか日本発売されていません。そのうちポピュラーな曲でこのバンドの魅力を楽しむにはコンビ盤「レッツダンスシリーズ」、フルアルバムとして楽しむなら本作ということになります。LP「ニューコンセプツオブ アーチストリー・インリズム」に(6)(7)(10)(12)を追加した本作は、当時の専属アレンジャー、ビルラッツの作編曲を中心とした構成で、コニッツやフランク・ロソリーノらの優れたソロが聴ける名盤。行き過ぎた実験性を軌道修正して新たな栄光を勝ち取った一作です。西海岸の動向をつかむのにも欠かせない作品でもあります。


1. 北緯23度西経82度
2. ポートレイト・オブ・ア・カウント
3. ギターとトランペットのためのインヴェンション
4. マイ・レディ

5. ヤング・ブラッド

6. フランク・スピーキング
7. プロローグ
8. インプロヴィゼーション
9. スイング・ハウス

10. ユー・ゴー・トゥ・マイ・ヘッド
11. タブー
12. ロンサム・トレイン


デュークエリントン

「ハイファイ・エリントン・アップタウン」
デュークエリントン
CBS ソニー 32DP-597


これはエリントン楽団1950年代のベスト定番で、1950年末の「マスターピーセス」に続くエリントンの30cmLP第二弾「エリントンアップタウン」の1曲を、(5)に差し替えたもの。可能となった長時間録音をフルに生かしたダイナミックな演奏が楽しめます。ジョニーホッジス(as)、ローレンスブラウン(tb)、ソニーグリア(ds)の退団で変動期にあったバンドは、クラークテリー(tp)、ルイベルソン(dr)の新メンバーを得てサウンドのモダン化が進められました。ベルソン作の冒頭曲から、彼のドラムソロをフューチャーするなど、思い切った措置もみられます。意欲的な組曲(5)も感動を誘いますが、(3)のベティローシェ歌入りロングバージョンが人気の的です。


1. スキン・ディープ

2. ザ・ムーチ

3. A列車で行こう

4. パーディド

5. コントラヴァーシャル組曲 ビフォア・マイ・タイム

6. コントラヴァーシャル組曲 レイター

7. ア・トーン・パラレル・トゥ・ハーレム


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