戦前ブルース

Robert Johnson

ロバートジョンソン

「The Complete Recordings」

Colombia46222

ソニーCSCS5320-1

不世出の天才ブルースマン、ロバートジョンソンが1936年11月と1937年6月の計5回のレコーディングセッションで吹き込んだ29曲、別テイクを含めた全41トラックを収めた2枚組CD。基本にして究極のという表現がぴったりする内容です。現存する全てのテイクを集めてあるので、これ以上もこれ以下もありません。

レコードに残されたジョンソンのスタイルには大きく分けて2本の柱があります。一つはチャーリパットン、サンハウス直系のデルタブルースです。Walkin' Blues , Preachin Blues , Terraplane Blues 等に代表されるデルタスタイルでは、完璧なビート感に支えられたボトルネックギターが遺憾なく威力を発揮しています。

その演奏ぶりは磨きに磨かれたもので、デルタブルースのエッセンスが詰まっています。激しいギターに乗って歌うさまは、人間技を超えています。

もう一つの柱はKindhearted Woman Blues , Ramblin' On My Mind , Love In Vain 等の定型化されたシティブルースに影響を受けたスタイルです。ジョンソンはサンハウスよりずっと若い世代であり、ごく自然にシティスタイルを吸収しました。ボーカルの感覚もパットンらにはない洗練された甘さも発揮しましたが、何より重要なのはギターパターンです。

ピアノの左手を模したウォーキングベーススタイルは戦後の南部~シカゴブルースの決定的な基礎となるものでした。こうした曲でのギター一人二役ぶりも凄いです。

歌詞の面でも Me And The Devil Blues のシュールなまでの恐ろしさ、Phonograph Blues での性的隠喩の巧みさなども見逃せません。しかし何と言ってもジョンソンが抜きんでていたのは、タイプの異なるブルースマンから様々なスタイルを吸収しながらも、それを全て自分のものに消化した点です。そして、歌やギターの技巧が表面的なものにはならず、ブルースの源と深く結びついていた点にあります。

激しく発散するタイプもあれば、内面的な曲もありますが、ジョンソンのブルースにはどの曲にもメラメラと燃えるブルース衝動があふれています。2テイクある曲もそれぞれ味わいが異なっています。すべての曲を体に染み込むまで味わいたいアルバムです。

Disk1
Kindhearted Woman Blues take1
Kindheaeted Woman Blues take2
I Believe I'll Dust My Broom
Sweet Home Chicago
Rambling On My Mind take1
Rambling On My Mind take2
When You Got A Good Friend take1
When You Got A Good Friend take2
Come On IN My Kitchen take1
Come On IN My Kitchen take2
Terraplane Blues
Phonograph Blues take1
Phonograph Blues take2
32-20 Blues
They Are Red Hot
Dead Shrimp Blues
Cross Road Blues take1
Cross Road Blues take2
Walking Blues
Last Fair Deal Gone Down


Disc2
Preaching Blues
If I Had Possession Over Judgement Day
Stones In My Passway
I'm A Steady Rolling Man
From Four Till Late
Helhound On My Trail
Little Queen Of Spades take1
Little Queen Of Spades take2
Malted Milk
Drunken Hearted Man take1
Drunken Hearted Man take2
Me And The Devil Blues take1
Me And The Devil Blues take2
Stop Breakin' Down Blues take1
Stop Breakin' Down Blues take2
Traveling riverside Blues
Honeymoon Blues
Love In Vain take1
Love In Vain take2
Milkcow's Calf Blues take1
Milkcow's Calf Blues take2

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