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ホーム home << 塗料 finish << #1808 桐油

 

塗料 finish 

 

 

 

 

#1808a-k  桐油 200ml
850円 個数:  
送料880円   塗り面積  約9平方メートル ( 1回塗 )

 

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#1808b-k 桐油 500ml  
1,500円 個数:  
送料880円   塗り面積  約25平方メートル ( 1回塗 )

 

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#1808c-k 桐油 1L 
2,500円 個数:  
送料880円   塗り面積  約50平方メートル ( 1回塗 )

 

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#1808d-k 桐油 4L  
9,300円 個数:  
送料1100円    塗り面積  約200平方メートル ( 1回塗 )

 

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 仕様 : 木工塗装・防水加工用塗料
 用途 : 一般塗装用、食用厳禁
 成分 : 植物油脂 100%
 原材料 : 油単品
 ヨウ素価 : 160〜175
 製法 : 圧抽法

 

「桐油」はシナ桐の種から抽出した油で作られ、 植物油の中でも比較的乾燥しやすい乾性油です。同じ乾性油の亜麻仁油などと比較して耐水性に優れ、木に塗った時に色の変化が少ないというメリットがあるオイルです。白木系に塗っても黄変が少なく白木独自の色合いが比較的保たれます。、好みで亜麻仁油や荏油をブレンドすると良いでしょう。一般木工用の塗装や、和紙を使った工芸品などの防水加工にも適します。粘度を下げたい場合は「シンナー」「テレピン」「オレンジオイル」などを添加して薄めることが可能です。黄変が少ないオイルなので、色の薄い白木独自の色合いが保たれます。 スプルース、シダー、ヒノキ、ブナなど白木系木材の塗装に特に適します。まれに色が濁ったり、底の油分が白っぽくなることがありますが、これは品質低下ではなく油の成分が分離しているに過ぎません。塗装には何の影響もありませんので、適宜振るなどしてご利用下さい。

 

注意事項
夏場、使ったボロ布などを捨てる際、自然発火しないよう注意する必要があります。油がしみ込んでいる布は「焼却処分」「水中保存」「乾燥後廃棄」などで自然発火を防ぎます。


 

  
  
  

 

 

 

 

0876. おすすめ度 ★★★★★  エディークレイトン様  2017-05-03 

【塗料】 桐油 200ml

大変良い商品で満足しております。 残念なのは、注文後、商品の使い方等をメール致しましたが、無返答でした。

商品にご満足頂きまして光栄です。ご質問を頂いていたとのことですが、当方のミスでご返事をしていなかったことを深くお詫び致します。今更ながらですがお問合せの「色を濃く、艶を出す為には、何回位、塗るのが良いですか、また最後は、水研ぎかバフ掛けをした方が良いのでしょうか」につきましてご返答させて頂きます。

 

オイル仕上げは塗り重ねの度合いが増えれば増える程、自然な艶も増してきます。当方の製作ギターの場合は、ローズウッドやマホガニーなど広葉樹には毎日1回塗布で最大30回程度を塗り付けています。手間暇が掛かりますが、ここまで塗れば艶のあるオイル仕上げの良さが最大限出せる仕上がりになります。一方、白木系の針葉樹の場合は、塗り重ね過ぎると自然な色あいが損なわれ、汚れた感じになってくるので、5〜10回の塗布に留めるのが良いかと存じます。この場合は艶はあまり出ませんが、白木の良さを残すため艶より色合いを重視しています。広葉樹・針葉樹どちらの場合も塗り重ねれば重ねる程艶が増してきますが、ラッカーやウレタン、シェラック塗装ほどの鏡面仕上げ的な艶は出ません。半艶もしくは鈍い艶くらいとご理解ください。ピカピカの艶を希望される場合にはこのオイル仕上げは向かないので、ラッカーやウレタン、シェラックなどの、塗膜がしっかりと乗る塗装をおすすめ致します。

 

当方では水研ぎやバフは掛けていませんが、お好みで掛けられると宜しいかと存じます。艶を出来る限り出すには実施されたほうが良いと思います。

 

以上、簡単ですが艶の出し方を中心にご説明させて頂きました。まずは10回程度の塗り重ねをおすすめ致します。それでは今後ともどうぞ宜しくお願い致します。又のご利用をお待ちしています。この度は当店をご利用誠にありがとうございました。

 

 

0866. おすすめ度 ★★★★★  first様  2017-01-24

【塗料】 桐油 500ml

素早く入荷しありがとうございます。 仕事が忙しく未だ開栓していませんが作業が楽しみです。

早く商品が届いて良かったです。この時期はオイル塗装は気温が低いので乾燥も遅めになります。あせらずにじっくり乾燥を待つ忍耐力をもちましょう。重ね塗りする場合も最低1日は時間をおいて塗ると仕上りが良くなります。また何かありましたらお気軽にご連絡くださいませ。この度は当店をご利用頂きまして誠にありがとうございました。

 

 

0742.  おすすめ度 ★★★★★  しょーた様 2014-12-09
【塗料】桐油 500ml

この度は、本当に良い買い物ができたと思います。ありがとうございました。また、機会があればよろしくお願い致します。

この度は当店をご利用頂きありがとうございます。いろいろな木工品に利用できますので、とても重宝するオイルかと思います。最近はギターに限らず広く木工関係や和紙、建築関係などの方にもご購入いただいています。天然で添加物が入っていないオイルの良さをこれからもご案内してゆきたいと思います。どうぞこれからも宜しくお願い致します。

 

 

0552.  おすすめ度 ★★★★★  ryo様 2012-01-14
桐油 180ml

今回エレキベースをオイルフィニッシュするために購入しました。実は購入候補が何点かあったのですが、その候補は輸入品で品切れな上、少し高価だったために、こちらを購入しました。値段は安いですがとてもいい仕上がりで、今ではこちらを購入して良かったです。1台だけの塗装だったので量も十分で、まだ何台か塗装できる分余っています。次回またリフィニッシュや改造をするとき、利用したいです。

エレキベースに限らずエレキギターやアコースティックギターなどはネックの塗装をオイルフィニッシュで仕上げるケースが多くなっています。塗装のしやすさだけでなく、手汗などで変質しにくい塗料として適していることもあると思います。手工としても手軽に塗れるのがいいですね。仕上がりも深みのある雰囲気になるのでおすすめです。価格は少量でもリーズナブルを心掛けています。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。ありがとうございました。

 

 

0499.  おすすめ度 ★★★★★  パピオン様  2011-07-29
桐油 1L
迅速な対応ありがとうございました! 今回は蜜蝋ワックスを作りました。お盆過ぎ新居にワックス掛けします。

この度のご利用誠にありがとうございます。新居のワックス用に利用されるとのことですが、楽器塗装に限らず、広く木材の塗装や磨き用としても役に立つオイルです。ご利用のお客さまも今では楽器よりもその他でご利用される方のほうが、多くなっているかもしれません。家具や建築材としてご利用の方には、アレルギー対策として当店のオイルを使われる方も増えています。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

 

 

0462.  おすすめ度 ★★★★★  ヤス様  2011-05-15
桐油 500ml
迅速な手配に感謝いたします。和包丁の黒檀柄に使用しましたが、最高の状態に仕上がりました。また機会がありましたらよろしくお願いいたします。

黒檀材にご利用されたとのこと、いい状態に仕上がって良かったですね。桐油は一般の木材にも自然な風合いで仕上げられる、勝れた塗料ですね。黒檀などの黒い材だけでなく、白木系の木材にも黄変が少ない特性のためによく使われます。こちらこそ又の機会には宜しくお願い致します。ありがとうございました。

 

 

0340. おすすめ度 ★★★★★  てら様 2010-09-12
桐油 180ml
塗装で、ある特別な目的のために支那桐油を探していました。 思い通りの仕上がりになりました。 ありがとうございました。

ご投稿頂き誠にありがとうございます。思い通りの仕上がりになり良かったですね。何に使われたのでしょうか。塗った後の乾燥には、当然湿度が関係しますが、温度も関係してきます。今年の夏は温度が高く、乾燥も時間が掛かっています。30度以上の温度では乾燥も遅れがちになります。オイルはギターのリペアにも使えます。マット塗装 ( 艶消し ) に向いています。ネック塗装にはよく艶消しオイルフィニッシュが使用されています。部分的な塗装剥がれにも、他のウレタン系塗装との相性が良く、自然な感じで補修出来ます。今後ますますオイルフィニッシュは重用されてゆくと思います。この度はご利用ありがとうございます。また何かありましたら宜しくお願い致します。

 

 

0323.  おすすめ度 ★★★★★  もんばさ様  2010-07-09
桐油 500ml
今回はエレキベースのボディをオイルフィニッシュ加工するため 桐油を購入させていただきましたが 対応の早さに驚きました!! インターネットで、買い物はよくしますが ここほど早い対応は一度もありませんでした! 気持ちよく買い物をさせて頂きました。 また機会があれば利用したいと思います。 ありがとうございました。

この度はご利用頂き誠にありがとうございます。お届けは出来る限り早くを心掛けています。最短で翌日にお届け可能ですが、メール便の場合はもう少し日数が掛かるようです。桐油はオイルフィニッシュに適したオイルで、特にメイプルなどの白木系の木材には色の変化が少ないので特におすすめです。エレキですとアルダーやアッシュなどにも適しています。数回塗り重ねると深みが出てきますね。今後とも御贔屓に宜しくお願い致します。

 

 

0279.  おすすめ度 ★★★★★ おっさん様  2010-04-06
桐油 1L
 
対応のよいお店で感謝しています。 スピーカのエンクロージャを無垢材で製作しました。オイルフィニッシュ仕上げをしようと思い、亜麻仁油・荏油・桐油の180mlでテストをして、桐油に決めました。ついでに檜の白木にも塗布する予定で桐油1Lを追加購入しました。さらに、ホームページを見てシェラック塗装の勉強をしてみようと思い、シェラック50mgを購入した次第です。今後ともホームページを楽しんで見させていただきます。ギターの製作はやってみたいですが・・・無理でしょう。

この度はどうもありがとうございます。当方で扱っています塗装用オイルはギター塗装に限らず、多くの用途にご利用頂いていてありがたく思っています。亜麻仁油、桐油、荏油はそれぞれ特性があり、用途に応じてご利用頂けます。亜麻仁油は塗装油のベースとして広く使われていますし、桐油は黄変が少なく白木系の木材に適しています。荏油は深みのある仕上げに適しています。それぞれの油をブレンドして使うことも可能です。生地調整をしっかりすれば、簡単で品の良い仕上がりが可能ですので、オイルフィニッシュはおすすめですね。シェラック塗装も手間は掛かりますが、深みのある仕上げが出来ます。どちらも手工向きです。今後とも御贔屓に宜しくお願い致します。

 

 

0260.  おすすめ度 ★★★★★  刻人様 2010-02-14
桐油 180ml
とてもリーズナブルで、良い品物だと思います。色々な素材で試してみたいと思います。

この度はご利用ありがとうございます ! オイルフィニッシュには欠かせない乾性油の定番です。楽器の塗装に限らず、木工品に重宝するオイルです。生地を完全に整えると、素晴らしい仕上がりになります。白木系の木材で白の色合いを残したい場合は「桐油」が、その他一般的には「亜麻仁油」が適します。おっしゃる通り色々な素地に塗り楽しんで下さい。

 

 

0191.  おすすめ度 ★★★★★  ぴかり様 2009-07-11
桐油 500ml
桐油は、とても扱いやすくギターにも高級感が出てとてもよくなりました。まだたくさんの量が残っているので大事に使っていこうと思います。

高級感がでて本当に良かったですね ! 桐油を塗る前に十分サンディングすると、黒光りするような素晴らしい感じになりますよね。ギター本体だけでなく、指板・ブリッジなどにも最適です。ギターに限らず木工全般に最高の仕上りになります。どうか残りの桐油、大切にお使い下さい。今後とも宜しくお願い致します !

 

 

0131.  おすすめ度 ★★★★★  ポピー君2号様  2009-02-19
桐油 500ml
大変丁寧に対応いただき、安心して注文ができました。全く問題なしです。購入した”桐油”を早速、オリジナルレスポールマホガニーネックに使用いたしました。目止めなし、常温で12時間間隔、5回ほど薄く塗り重ね、拭き取りを繰り返したところで一時休止です。桐油は湯銭で暖めてから使用しました。もう少し塗り重ねたいところですが、導管より油が浮き出て、蝋状にしろくなります。現在はそれを定期的にふき取っております。試しに化粧用油とり紙を使ってみましたが、物凄い浸透のようですね。完全乾燥まで相当時間がかかりそうです。それにしても楽しい買い物ができて大満足です。

無事商品が届き安心しました ! オイルフィ二ッシュはエレキのネックには多く使われている塗装法ですよね。私も現在テレキャスモデルを製作途中で、ネックだけでなく、ボディもナチュラルでオイル塗装しています。木目がキラキラした仕上がりになって、とても気に入っています。完全に生地を整える必要がありますが、とても魅力的です ! 私の場合は塗ってから1日おいています。理想は2日くらいおくと触ってもべとつかないまで乾きますが… ベトついている状態で塗り重ねると、ムラになります。半乾きで塗り重ねるなら、こまめに拭き取らないと後でムラになりますので、お気を付け下さい。白くなるのはオイルが乾いて固まってくるからで、そうならないうちに、きれいに拭き取りましょう ! 塗ってすぐに拭き取るのがきれいに塗るコツです。オイルは 浸透をさせる必要はありません。浸透し過ぎると完全に乾くまでかなり時間が掛かり、その間音がモコモコする場合があります。出来るだけ表面のみ塗るよう心掛けましょう !!

 

 

 

 

 

 「楽器塗装法」としてのオイルフィニッシュ

一般の木材製品へのオイルフィニッシュは可能な限りオイルを浸透させるのが良いと されています。楽器の場合には音に悪影響のない塗装をする必要があります。 楽器へのオイルフィニッシュはオイルの浸透度合いを極力抑えることが重要となります。 一般の木材製品であれば、浸透を促進させることでより強固な塗装になる、という見解が一般的です。楽器の場合はオイルの過度な浸透により乾燥が遅れ、音の透明感、明瞭度が低下します。可能な限り乾燥時間が短いオイルを選択し、少量を 塗ったらすぐに拭き取り、オイルの浸透を表面で抑えることがポイントと言えます。


@表面に塗膜が出来ないので、塗膜のできるラッカーやシェラックなどと 比較すると当然はがれるものがありません。塗膜を作る塗装の場合は、 塗膜の厚さや仕上がり具合、さらに打痕や経年変化等によっては、はがれ やクラックが生ずる場合があります。

A塗膜がない分、木材の風合いがストレートに出ます。ナチュラルでトラディショナルな風合いを好む人には向いた塗装法と言えます。 又、オイルが浸透する関係上、木材の深みが出て塗膜の出来る 塗装にはない自然な仕上がりになります。

B塗布回数は平均で10回くらいから深みと艶が増します。オイルフィニッシュ の特性を最大限に出す為には、最低10回は重ね塗りをするのが望ましい と思われます。但し、木材の風合いそのものを重視したい場合は、塗る回数 を減らした方がより自然な仕上がりになります。

C塗膜がない分「音」の振動が良好になります。(ラッカー仕上げのギター を再塗装してオイル仕上げをしたところ、音の抜けが向上しました) 塗膜が出来るということは、音が多少なりとも制限されるとも言えますが オイルフィニッシュでは制限が減少しますので、音質面では向上が期待 されます。

D植物性天然油を使用しているので、シェラックと同様に楽器や 人体に悪影響はほとんどありません。毒性もほとんどないので、 安全・安心な塗装法と言えます。

E塗りの技術はラッカーやシェラック等と比較すると簡単です。但し木材 へのオイルの浸透を最少限に抑えるため、塗布後はす早くふき取る 必要があります。ベタベタに塗ったまま放置すると、必要以上にオイルが 木材に浸透し、オイルが完全に乾くまでにかなりの時間を要し、音にも 悪影響が出ます。

F塗り重ねが基本で、仕上がり具合をゆっくりと経過・観察できます。 シェラックによるタンポ塗りと同様、一回一回塗る毎に少しづづ仕上がり が変わってゆきます。1日に朝と晩の2回塗るのを基本にしている製作家も いらっしゃいます。

Gラッカーのような危険物対策が不要で安全・安心。特殊な設備も不要です。 一部シンナーを使う場合もありますが、ラッカーの場合の吹き付けよりは 僅かな影響で済みます。スプレーガンによる吹き付けは部屋中がラッカー の臭いで充満します。

Hマホガニー、ウオールナット、コア、ローズウッドなどの色の濃い又は赤系の 広葉樹には木目が強調され外観に高級感が出ます。オイルの性質により、 広葉樹に塗装した場合は木目が深まり強調される傾向があります。この 特徴はラッカーやシェラックよりも顕著と思われます。

Iスプルースなどの針葉樹・白木系の場合は「黄変」があり、色合いの好みが 分かれます。木目の「白さ」を重視したい方は、白木系の木材にオイルを 使用するのは不適かもしれません。スプルース等にオイルを塗ると黄色が 目立ってきて多少油っぽい感じになります。トラディショナルな風合いを好む 人には良いかもしれません。

J塗膜がない分、「外部の保護」という点からはラッカーやシェラックよりも弱く なります。「保護」を重視したい場合はオイルフィニッニュよりラッカーや シェラックを使った方が良いかもしれません。但し、塗膜のある塗装でもキズ が塗面に付くことは避けられません。塗膜にキズが付くか、木材にキズが 付くかの違いをどう考えるかということになります。結局はどちらであっても キズ等が付くことには変わりないと考えれば、大きな欠点とは言えないかも しれません。

Kオイルが深く木材に浸透し過ぎると乾燥が困難になる場合があり、音質にも 影響するので注意が必要です。塗ったままべとべと状態での放置は絶対に 避け、す早くふき取ります。浸透し過ぎたオイルの乾燥はとても遅く、完全に 乾くまでは、サウンドはシャープさ、クリアーさを失います。モコモコして 曇った音になりますので注意が必要です。

L広葉樹で導管がある場合、目止めをするかしないかは好みの問題となります。 目止めをすると表面に油脂膜が付いたような仕上がりになり、油特有の テカテカ感が強調されてきます。目止めをしなければ、オイルフィニッシュ本来の 木材内部に向かって深みが増し、テカテカ感は抑えられます。どちらも それなりの趣きがありますので、一度試されるのが良いと思います。

M生地調整は妥協を許さずにきっちりやることが重要です。塗膜がないので その分表面のごまかしが利きません。ギターを組み立てる前にそれぞれの板を スクレーパーで研磨し、組み立ててからは100番くらいから番手を1つづつ上げて 280番までじっくりとサンディングし、さらに無水アルコール等で表面を滑らかに します。塗装中も必要に応じてサンディング、けばを抑えるためにスチールウール 等で軽くサンディングします。

N音についてはオイルが浸透し過ぎるとシャープさが欠け、曇ったサウンドに なります。オイルは少量づつ使用し、塗ったらすぐに拭き取ることが重要です。 楽器としてのオイルフィニッシュはオイルの浸透を最小限に止めることが最大の ポイントと言えます。乾燥後は特に低音が強調され深い低音が出るようになり ます。これはこの塗装の音響的特長と言えます。

 

 

 オイルフィニッシュとは

広い意味では、単に油を木に塗るだけの仕上げ方法から、デンマーク仕上げと称する何回も乾性油を主成分とする塗料を塗り込んで乾燥させたものまで様々ですが、現在では、乾性油系のオイル仕上げ剤を充分に塗布し30分ぐらい放置した後、拭き取り乾燥させる手法をさすことが多いです。

 

オイルフィニッシュの利点

簡単で失敗が少ない。 特別な用具不要。拭き取るのでホコリに神経質にならなくてもよい。皮膜を形成しないので自然な感じ。 浸透するので、木質そのものを補強する。

オイルフィニッシュの欠点

無塗装に似た幾分頼りない仕上がり。 乾燥が遅い。耐水性が悪い。 黄色になったり、最後は黒くなったりする。 一年に一度程度、オイルを再塗布したほうがよい。

 

このように一長一短がありますが、手軽に自然な仕上がりが失敗なくできるので、クラフトマンの多くがこの手法を愛好しています。尚、乾燥過程で熱が発生します。従って、オイルフィニッシュの拭き取りに使用した布は、焼却処分をするのが望ましいです。焼却しない場合でも、広げて一枚ずつバケツの縁にかけて乾燥してから捨てる、水に漬けておくなどの配慮が必要です。

 

 

 塗料の歴史

日本古来から木を保護したり美観を高める方法として使われてきた柿渋や桐油など〜 塗料の変遷についてです。日本では古来から木を保護したり、美観を高める方法として使われてきたものに堅牢で美しい光沢を放つ漆や木材に浸透させ保護するために柿渋や桐油などに顔料が加えられて使われてきました。いわゆるペンキと呼ばれるものは幕末から明治時代にかけてイギリス産のものが輸入されるようになったと言われています。 さて、近代に使われてきた塗料は、昭和に入って、石油化学技術の発達により開発された合成樹脂塗料で、この合成樹脂の開発も戦後にはアルキド樹脂、アクリル樹脂更にシリコンからフッ素と高耐久化の開発が進み、また、添加剤の発達により、特殊な機能に秀でた、防カビ塗料、抗菌塗料など、また質感やデザイン性の要望から意匠性重視の塗料が開発され、耐久性や機能、意匠性の豊かで漆や柿渋などと比較し格段に優れた塗料が登場するにつれこれらの塗料は姿を隠すことになります。

 

 

 塗装の必要性

一般的な塗装の目的は、表面を固くしキズを防ぎ、汚れや水分がしみこまないようにし、空気を遮断し湿度変化による変形を少なくする等でしょう。これら全ての目的にかなう塗料はウレタン樹脂塗料に代表されるような合成樹脂塗料ですが、個人的にはウレタンニス等はどうも好きになれません。木の質感を損なうように感じるからです。 塗装法としてオイルフィニッシュを選択することは塗膜の固さを追求せず、防水性や耐久性を犠牲にしても木の質感を大切にしたいということでしょう。また、乾性油が乾燥・樹脂化したものは固くならず、木の収縮によって塗膜にヒビがはいったりすることはありません。最近ではさらに、天然素材指向という側面が加わり、もともと木の中に存在した蝋や油を使って塗装するということ自体に価値があるかもしれません。 人間の肌から出る油にもっともちかいのが椿油だという。無塗装の木の椅子を何年も使い込むと人の肌から出る油によってすばらしい光沢が生まれてきます。人間と木の家具との時間的かかわりが光沢となってあらわれるのです。 このように考えてくると、自ずから、塗料や、仕上げ法の選択をどうすべきかわかってくると思います。オイルフィニッシュだけをとってみても、油の選択、濡れた状態での研磨の是非、塗布回数、樹脂塗料との併用など、方向が決まってくるのではないでしょうか。

 

 

 主な植物油

乾性油

木に浸透し、樹脂化することで木の補強、防水、対汚染性、美化をねらう

亜麻仁油:乾性油で最もよく使われる。乾燥が遅い。黄変する。煮亜麻仁油:重合度を高めただけではなく、金属酸化物の乾燥剤を含む。桐油:亜麻仁油よりもやや防水性がある。黄変も少ない。荏油:乾燥しやすく、多少ニスのような光沢がある。焼け色が激しい。
半乾性油

乾性油に準じた目的で使用

胡麻油:温度を上げて塗布しないとべたつく。 菜種油:胡麻油と同様、サラダオイルでも同じ。
不乾性油

硬化しない油

オリーブ油:湿った感じで無塗装に近いが、数年たつとあめ色に。 椿油:無塗装に近い仕上がり。
亜麻仁油ベースのメーカー製オイル

成分は亜麻仁油、乾燥促進剤、アルキド等の樹脂、溶剤で、乾性油の欠点を補う

チークオイル:やや黄色みを帯びる。 ワトコオイル:臭い少なく自然な感じで使いやすい。高価。
桐油ベースのメーカー製オイル 重合させて乾燥を速くした桐油で、煮亜麻仁油と同じく乾燥剤と有機溶剤を含む。国内では発売されていない。(Polymerized Tung oil)
樹脂分を比較的多く含むメーカー製オイル デュポン、シーラーアンドフィニッシュ ワシン、木彫オイル(うすいウレタン樹脂塗料と考えるべき)
ワックスとの混合タイプ

主成分の亜麻仁油に、少量の蝋を溶かし、濃度を調整したもの

オスモカラー---ドイツ製の植物油が主成分で安全性を強調したタイプ。

 

 

 塗装法について ( 一般用 )

オイルフィニッシュの実際の方法ですが、代表的乾性油”亜麻仁油”を使用する場合を説明しますが、大切なポイントは次の3つです。

  1. 充分に塗布し、浸透させる。( 楽器の場合は表面に少量塗布 )
  2. 20〜30分後、過剰な油をしっかり拭き取る。( 楽器の場合はすぐにふき取る )
    (20〜30分の時間は油が導管中の空気と入れ替わるのに必要な時間)
  3. 充分に乾燥させる。

塗布方法の工夫として、古いTシャツなどの毛羽立ちのないボロ布やスポンジで塗る、小物は油に漬け込んでもよい(ドブヅケ)、浸透性をよくするため、亜麻仁油は小さな泡ができるぐらいに加熱して塗る、加熱する代わりに、溶剤で粘度を下げる。(溶剤蒸気に注意。テレピン油、ペイントうすめ液等) できれば加熱塗布がいいようです。溶剤蒸気の危険性がなく、また油が薄くならない理由からです。

【拭き取り】

・拭き取ったところがわかりにくいので、順序を決めるなどしてもれなく拭き取る。
・布がボトボトになったら取り替える。
・導管から油が噴き出して来る場合はその後も拭き取りを続行。

濡れた状態で研磨をする方法もあります。この方法は木のカスと乾性油のミックスを導管につめてシーラーのようにしてしまうので、この方法で仕上げるとツルツルにはなりますが、表面が樹脂っぽくなり、クリアラッカー仕上げに近くなるように感じます。通常は1回目のオイルがよく乾いてから400番〜600番で再研磨し、よくホコリをとってから2回目の塗布をします。塗布回数は4回ぐらいで、最後にワックスで磨くと光沢が素晴らしくなります。

【耐水性が要求される時】

「スパーワニス」は桐油を30%含み、樹脂としてロジンエステル(松脂の樹脂成分のエステル)を含む、ヨットのスパーに塗られた油ワニスです。テーブルトップに亜麻仁油とスパーワニスとテレピン油を混ぜて塗っている例があります。又、薄めたウレタンニスを塗り込み、最後にタンポ塗りすれば、テカテカは防げますが、もっとオイルフィニッシュ風にするには、ウレタンニス:煮亜麻仁油:溶剤=3:2:2の割合に混ぜて塗り込むのも良いでしょう。

【着色したいとき】

あまり濃い着色は無理ですが、オイルステインを少量油に混ぜればOKです。本来は「油性染料」を混入すべきですが、少量の入手は困難ですし、完全な撹拌がむつかしそうです。

 

 

 自然塗料の成分

 

オイル系(浸透型) あまに油やひまわり油等、植物の種子などから採取される「天然油脂」を主成分とし、塗装された場合、木材に深く浸透し木材の質感を残し保護する。
ワニス系(造膜型) セラックやダンマル等、樹木や昆虫等の「天然樹脂」を主成分とし、木材の調湿機能も残しながらも塗膜を造り素材を保護するため耐水性に強い。
ワックス系(塗膜保護) 蜜ロウやカルバナロウ等のロウ類を主成分とします。単独のみで使用されることもありますが頻繁なメンテナンスが必要となるため、多くはオイルやワニス塗装後の塗膜の補助膜として使用される。
樹脂(油脂)
顔料
添加剤
溶剤
オイル系 天然油脂
亜麻仁油
荏油
桐油
大豆油
菜種油
土性顔料
石膏
イエローオーカー

鉱物顔料
白亜

酸化金属
(二酸化チタン)
(ベンガラ)
(褐色酸化鉄)
(黄色酸化鉄)
(黒色酸化鉄)

植物色素
(葉緑素)
(アントラキノン)
防虫、防腐
ホウ酸
ホウ砂
カテーフ
ゼンブラ油

乾燥促進
桐油
無鉛乾燥剤
(コバルト)
(カルシウム)
(マンガン)
(ジルコニウム)

アロマテラピー
芳香油
(オリーブオイル)
(ラズベリーオイル)
(サフラワーオイル)
(ユーカリオイル)
柑橘油
(レモンピールオイル)
(オレンジピールオイル)
(リモネン)
エタノール
イソファリアーテ
テレピン油
バルサムテレピン油
ワニス系 天然樹脂
セラック
ダンマル
コパール
ロジン
ワックス系 蝋(ロウ)
カルバナロウ
蜜ロウ
イボタロウ
木ロウ
※上記図表は全ての成分を網羅しているわけではありません。

 

すべての塗料に言えますが、一概に「石油化学系塗料」よりも「自然塗料」が優れていたり、メーカーの自然塗料が優れているというような評価をすることはできず、一長一短があると言った方が適切です。大切なのはどの塗料がどのような部分(機能)において優れているかや、選択する際にその塗料のメリット、デメリット又は特徴を押さえておくことでしょう。さらに、一口に自然塗料といっても浸透型のオイル系や造膜型のワニス系などの仕上がり感やメンテナンスサイクルが異なり、体質によってアレルギー反応を起こすこともありますので、使用者に影響が無いことが重要です。

 

 

 自然塗料と石油化学系塗料の比較

 

石油化学系塗料
自然塗料
天然成分より強い科学成分による防カビ防腐、紫外線吸収機能が付与されているため相対的に耐候性が強い。 耐候性 天然成分による防カビ防腐成分等は入っていますが化学成分の機能より劣る。
乾燥時間が早いため養生期間や重ね塗りの時間のロスが短い。 作業性 乾燥時間が長いため1日ないし2日の養生期間が必要になります。
耐候性があるためメンテナンス期間は長い。

メンテ

ナンス

耐候性が劣るため頻繁な塗り替え(重ね塗り)が必要。
同じ機能で同じ容量当たりならば材料価格は安く、作業性が良いため施工費も安い。 価格 同じ機能であるならば材料費も高く作業性の視点から施工費も高くなる。
溶剤系から水性化による塗装段階での環境対応は進んでいるが、製品のライフサイクルからの視点で未た場合、製品化段階での高エネルギー投入、それに伴う環境負荷、排気における問題等相対的に環境に優しいとはいえない。 環境対応 製品の原料調達から製品化、使用、廃棄にいたるまで環境負荷が少なく、塗料の中では最も環境に優しい範疇となります。
※上記内容は化学系塗料と自然塗料の一般的な相対評価であることを御理解ください。

 

石油化学系塗料が「地球環境問題」や「室内環境問題」に対し「水性化」や「ゼロVOC」での環境対応に向け応戦している中、製品としての価値「質(耐久性)と価格」をどのように改善していくかがが今後の課題と言えるでしょう。又、別の角度から言えば、社会における塗料を選択する価値基準が「機能の優劣」や「価格」の要素より「環境に優しい」という要素が上回った時、また、頻繁なメンテナンスを行うゆとりができた時、自然塗料の価値が再確認され大きく普及し始めるでしょう。自然塗料は確かに環境に負荷を与えないといった「ライフサイクルアセスメント」の視点から見た場合、塗料の中では最も優等生と呼ばれるに相応しい塗料でしょう。 耐候性が弱いや頻繁なメンテナンスが必要など、機能面における劣勢や価格が高い等の問題もあり、全体的にみた場合、未だ普及段階とは言えません。

 

 

 塗料の成分と今後

塗料は対象物に対し塗装工程を経て硬化し塗膜となりますが、まず、この塗料の成分は対象物を保護する成分と、乾燥、効果するにあたって揮発する成分に分ける事が出来ます。 そして

  1. 塗膜成分は保護機能を司る「合成樹脂」、
  2. 塗膜の色彩と艶を司る「顔料」、
  3. 塗料が均一な塗膜となる役割や塗膜に特別な機能を持たすための「添加剤」
の3つの成分から成り立ちます。 揮発する成分は、溶剤系塗料の場合はシンナーと呼ばれる有機溶剤がそれに当たり、水性反応型と料の場合は水になり樹脂を液状に溶かして塗れるようにする働きをします。 石油化学塗料は化学技術の発展により従来の天然塗料と比較し高耐久、色彩の豊かさなどをもたらし、多くの技術開発に貢献してきました。しかし、その代償として問題に上がってきたのが「地球温暖化」、「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」に代表される「環境汚染の問題」になります。しかしながら現状の塗料によって他の多くの技術が支えられていることもあり、現段階では、普及した合成樹脂塗料自体が真っ向から否定する事は到底出来ません。今なすべき事は耐久性や美観を維持しながらも、揮発性有機化合物の低減はもとより、「ライフサイクルアセスメント」を基調にして、環境に対する負荷をできる限り軽減した塗料の開発といえるでしょう。又、その新しい塗料開発如何が今後の発展の鍵を握っているといっても過言ではないでしょう。

 

※LCA(ライフサイクルアセスメント)
環境保全と資源枯渇の回避を目指し、「持続可能な発展」を実現させるための評価手法の一つで、製品の原料調達、生産から消費、そして廃棄に至るすべての段階において、その製品が環境へ与える負荷を総合的に評価する手法のこと。製品の使用や廃棄に伴う有害物質の排出の有無、処理やリサイクルの容易性など、ある特定のプロセスだけにとどまらず、原料採取、製造、流通などの段階での環境への負荷も評価範囲に含まれます。

 

 

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