<ローレルウッド材について>
□ 産地 : 中米~南米
□ 比重:0.79
□ 硬度:5,000 N
ローレルは樹高が30mほどで胸高直径は約1mほどになる木です。学名を取ってターミナリアと呼ばれる事もあります。乾燥は難しく、割れや狂いが生じやすいので乾燥は時間をかけて行うべきです。乾燥後は安定した材となり、狂いもほとんど見られません。交錯杢理の為、加工性はあまり良いとは言えず、辺材はシロアリやヒラタキクイムシなどの虫害を受けやすい材だといえます。
しかし、ローレルは保存薬剤などの吸収が良い為、処理を施せば問題はなく、心材はかなり耐久性があります。ローレルの板材は釘打ちは難しいのですが、ネジ止めとの相性は良く、接着性についても問題ありません。また、表面が緻密で美しい材なのでオイルや艶出し材などで綺麗に仕上がります。
注意点としては幅広い樹種がローレルという名前で流通している為、木材によってはあまり色調の美しくないものなどもある事から購入の際はキチンと確認した方が良いでしょう。
<参考 ブリッジの作り方>
■ 作業時間 : 3時間
■ 使用用具 : バンドソー、クランプ、トリマー、ハンドドリルなど
ブリッジを自分の好みの形に作る場合は、この板材を用いて初めから作ってゆきます。オリジナルシェイプのブリッジにトライしたい方、マーチンタイプが好きでない人、オベーションやローデンのタイプのようにブリッジピンがなく、横から弦を通すタイプが好みなどの人は、この板材から作ってゆけますので、クラフトワークシップ的にも非常に魅力的です。
作業工程的には、サドル溝を掘る→ブリッジピン穴を掘る→外形を整える この順番が良いと思います。外形を先に作ってしまうと、サドル溝やブリッジピン穴の位置が微妙にずれた場合、調整がおこないにくくなりますので、基本的にはサドル溝の位置を中心に作ってゆくことをお勧めします。
サドル溝はまずサドルの厚みをどれだけにするかを決めることから始めます。サドルの厚みは一般的には2.5mm、2.7mm、3.0mmが多いですが、オクターブ調整をするには厚みが多いほどやり易くなるので、3.0mm厚をお勧めします。3.0mmのビットを使い、トリマーなどでサドル溝を掘ってゆくことになりますが、その際にはしっかりと板材を固定し、トリマーガイドを用いて慎重に掘ってゆきます。トリマーはスロースタートタイプがより安全なのでお勧めです。掘る深さは5mm程度となります。
サドル溝が掘れたら次はブリッジピン穴を掘ります。穴の位置は中心から10mm程度の間隔でマークしておきます。ハンドドリルを用い2mmのビットで慎重に穴を開けてゆきます。位置がずれないように慎重に開けますが、万一ずれた場合は位置修正を行いながら間隔が10mmになるよう空けてゆきます。最終は4mmビットで開け。微調整はリーマーを使います。
サドル溝とブリッジピン穴が出来たら、次はブリッジ外周を成形します。好みのシェイプにバンドソーやハンドソーなどを用いてカットし、棒ヤスリ等で形を整えてゆきます。最終的にはペーパーヤスリで研磨し成形終了となります。