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「Blues Masters Volume 11
: Classic Blues Women」
Rhino R2 71134
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ブルースクラシックとはブルースの古典的名唱、名演のこと。一方、クラシックブルースというと意味が異なります。1920年代の女性歌手達によるブルースを差します。この頃には録音がされてゆくようになります。この時期、女性歌手は劇場やテントショーで歌っていました。ボードビルショーなどの一員としての活動が有名。南部から都市部へと広がってきた新しい音楽としてブルース。それをレパートリーとして歌うようになります。彼女たちの歌はダウンホームなブルースとは趣が異なります。
このCDはブルースの代表的な歌手を中心にして組まれます。~12がクラシックブルースの黄金時代1920年代。13~18がそれ以降の録音。1は1920年に初めてブルースと銘打たれた曲。このヒットによりレコード会社の目がブルースに向けられます。 同様の女性歌手が次々と吹き込まれることになります。あまりブルースっぽくないのもあるが、ここから歴史ははじまります。3,4はトリクシースミスのようなジャズ寄りの曲。5~7はマーレイニ―の南部的なバイタリティがある曲。7はマーレイニ―にタンパレッドのスライドギターが絡みます。かなりダンホームな雰囲気があります。
8のシッピ―ウォレスは力強い味わい。バックにルイ・アームストロング、シドニーベシェット。フレッチャーヘンダーソン等のジャズミュージシャンが付きます。中には2のように歌よりサッチモらのバックが聴き物も。 ベッシ―スミス、アイダコックス、ビクトリアスピビー。アルバータハンターらがしっかり押さえてあります。入門用には最適です。中ではベシーが別格でブルースの帝王の名に恥じません。堂々として哀愁漂う歌いっぷりです。
リバイバル的な16,17はご愛嬌。むしろこうした録音のほうが聴きやすいです。ラストはジャズ歌手最高峰ビリーホリデー。強引な選曲だが、ホリデーも若い頃ベシーを熱心に聴いていました。
1. Crazy Blues
2. Papa De Da Da
3. My Man Rocks Me (With One Steady Roll)
4. Railroad Blues
5. Yonder Come The Blues
6. Countin' The Blues
7. Daddy, Goodbye Blues
8. Baby, I Can't Use You No More
9. Bone Orchard Blues
10. Nobody Knows You When You're Down and Out
11. Barrel House Flat Blues
12. When A Gator Hollers, Folks Say It's A Sign...
13. Any-Kind-A-Man
14. You Can't Tell The Difference After Dark
15. Little Drops Of Water
16. Married Man Blues
17. Careless Love
18. Stormy Blues