マイク真木と言えば1966年の大ヒット曲「ばらが咲いた」です。30万枚以上を売上げ、同年の紅白歌合戦に初出場しています。日本のフォークの幕開けのようになっているこの曲ですが、自作自演ではなく、浜口庫之介という職業作家の作品でした。彼のキャリアは大ヒット以前から始まっていました。カレッジフォークの草分け的存在であったモダンフォーク・カルテットの一員であり、既に高い評価を得ていました。
そのフォークへの取り組みはアルバムを聴けば理解できます。日本のポピュラーソングにバンジョーなどの楽器を取り入れ、彼の功績として称えられています。いち早くフォークロックスタイルのマイクスを結成したり、前田美波里とデュオを組んだり、その先見性をもった音楽センスは、評価に値します。
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バラが咲いた
ビクター
フィリップス 1966年
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1966年に「バラが咲いた」を大ヒットさせたマイク真木のデビューアルバム。外資系の日本フィリップスレコードから発売になりました。その曲をフューチャーしたアルバムであるのですが、日本の民謡をフォークアレンジした「こきりこ」や、メッセージ色の強い「同じ国に住んで」など、カレッジフォーク的なアプローチでありながら、果敢な挑戦が感じられます。こういった部分を評価されます。
1. バラが咲いた
2. 赤い貝がら
3. こきりこ
4. マキノ・アイランド
5. ツバメ
6. マリアナの海
7. 君の町
8. 遠い道
9. 同じ国に住んで
10. きっと
11. 美しい祖国
12. 歌おうよ叫ぼうよ
13. バラが咲いた(NHK「みんなのうた」版)
14. バラが咲いた
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BOROBORO GAKUGAKU
マイクとジョンの出会い
東芝/リバティ
1974年
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ジャグバンドミュージックに興味をもったマイク真木が、ニッティ・グリッティ・ダートバンドのジョンマッキューエンを招いて作られたアルバムです。実際のところそれ程ジャグバンド色が強いというわけではありませんが、ブルーグラスあり、カントリーミュージックありの、マイク版ルーツミュージック巡りとなっています。CMにも使われ話題となった「気楽に行こう」のニューバージョンも収められています。
1. パンチ・イン・ブレイク・ダウン
2. カントリー・ベイビーズ・ララバイ
3. ボロボロ歯ブラシ
4. せまい日本そんなに急いでどこへ行く
5. 愛のドア
6. 気楽に行こう’74
7. 人生バラ色ばかりと限らない
8. おいらは天下のJAPANESE
9. ふたつのオッパイ ありがとう
10. キャンプだホイ!
11. 黄色い自転車
12. サンシャイン・カリフォルニア