ギター接着に適したフランクリンタイトボンドで多くのリペアー、製作シーンで使用されています。乾燥が早く、乾くと強固になります。一般木工用のホワイトボンドより温度変化に優れ、硬化度合も優れます。必要に応じて木粉を混ぜて色を調節したり、水で薄めて粘度を調整して使用が可能です。 塗布後10分~30分接着面を固定します。品質に影響が出ますので、出来る限り4℃以上で使用します。
■ 仕様 : 木工接着用タイトボンド
■ 品名 : 脂肪族樹脂系エマルジョン型接着剤
■ 成分 : 合成樹脂 ( 46% )、 脂肪族樹脂・水 ( 54% )
■ 形状 : 液状
■ 容量 : 520g
送料 880円
□□□ 接着剤について
接着剤の歴史は人間が道具を使い始めた頃に始まりました。石器時代、黒曜石などで作られた鏃を木の枝に固定するためにアスファルトが使われました。又、漆を使って修理された約6000年前の土器も見つかっています。古代のバビロニアでは彫像の眼を固定するためにアスファルトが使われ、古代エジプトでは棺や家具・パピルスなどを接着するために「にかわ」が広く使われていました。旧約聖書にはバベルの塔の煉瓦接着や、ノアの方舟の防水処理用にアスファルトが使われたと書かれています。中世になると接着剤は建築や木工といった分野で多く使われるようになりました。12世紀頃のモンゴルで作られた高性能の矢は、動物の骨を薄く削った板を複数枚重ねて「にかわ」で接着したもので、現代の集成材に通じます。古代から使われていた漆喰は石垣や煉瓦建築においてよく用いられ、「デンプンのり」は日本の寝殿造で使われた襖や障子を作る時に利用されてきました。
接着剤の大量生産は、18世紀のオランダに建設されたにかわ製造工場によって始まりました。それ以後、天然ゴム・デンプン・カゼインなどの天然系接着剤が各国で製造され始めました。20世紀に入ると合成系接着剤が続々と登場します。1915年に初の合成樹脂のひとつフェノール樹脂を積層板製造時に接着剤として使用された事を皮切りに、化学工業の発展に伴って接着剤も開発されました。1940年前後にはエポキシ樹脂系接着剤が金属接合に使われ始めました。以後、様々な種類の接着剤がいろいろな用途に使われるようになりました。接着剤の名称は、大正期にセメダインの社長であった今村善次郎が考案したと言われています。それまで「接合材」「強力ノリ」などの呼称で呼ばれていたものに対して、今村が当時取引をよく行っていたのが文房具店のほかに薬局であったため、薬局で売りやすいように「材」でなく「剤」の文字を使うようになったとされます。
接着はまず接着剤が被着材の表面を充分に濡らし、次いで硬化する事で成り立ちます。接着は一部を除いて、原子または分子が相互に拡散する溶接とは異なり、接合する界面(bond line)が存在します。そのため、接着力は被着材の表面状態に大きく左右されてしまい、事前に表面処理を施すことが望まれます。具体的には、洗浄や研磨で異物を取り除く、金属では防錆剤や油分・酸化物を除去する、プラスチックや成型ゴムでは残留離型剤を除去するなどがあります。また、一部の被着材にはあらかじめプライマーを塗布し、接着力の向上を図るケースも表面処理のひとつにあげられます。被着材を濡らすために、接着剤は初期に液体状またはそれに近い流体状になる必要があります。固体でも熱や圧力など外部作用により流動する状態に変化できていればよいです。この流動性を持った接着剤が被着材の接合しようとする面全体に塗布されていなければなりません。接着剤の塗布には、器具(はけ、ヘラ、ローラー、コーキングガンなど)を利用した手作業による簡易塗布手法と、大量生産に対応するために専用の設備(エア・スプレー、ノズルスプレー、ロールコーター、ビードなど)を使用した塗布方法などがあります。
次に硬化し、接合に必要な強度を持つことで接着します。その過程は重合や硬化剤などとの化学反応、溶媒の蒸発、固体ならば外部作用からの開放や反作用にて行われます。この時、被着材の接合しようとする面と接着剤が適切かつ充分に接触していなければならず、オープンタイムを過ぎているなど接触させるタイミングを逸している様では本来の接着力は発揮されません。又、ホットメルトや感圧型などを除き、接着剤が充分に硬化するまで静置し養生させる必要があります。