ドレッドノートタイプでマホガニー合板のキットです。本格的な製作を楽しみたい人向きです。ボディから作ってゆくこのキットは、ボディが既に出来上がっているキットでは物足りないと感じている方におすすめです。
■ 仕様 : 製作用キット
■ サイズ : ドレッドノートタイプ
■ 材質1 : 表板 スプルース合板
■ 材質2 : 側板・裏板 マホガニー合板
■ 説明書 : あり
■ 塗料 : 別途必要
■ 接着剤 : 別途必要
■ 制作期間 : 約4週間
送料 1500円
■ (参考) 楽器製作について
本来ギターは演奏のための楽器ですので、弾いてやることが大前提ですが、マニアの方はいろいろな音色のギター、レアーなギター、憧れのギターを求めて何本ものギターを手に入れられている方が多いのも確かです。それ自体は何ら問題なく、大いに結構なことと思いますが、実際に手元に置いていつも弾いてやれるギターとなると、なかり本数が限られてきますよね。まあ、私の経験では本当に気に入った2~3本ぐらいではないでしょうか。ということで、何が言いたいかと申しますと、 自作したギターは出来る限り手元に置いて、弾いてやるためのギターとしてやって欲しいということです。製作したギターは既成のギターとは又違った愛着がでてきます。どうかみなさん、自分の手足になるようなギターを作ってみようではありませんか。
ということで、まずは自分の作りたいギターの形を決めます。ボディサイズ・スケール(弦長)・ヘッドの形・ブリッジの形などを決めます。例えば、ボディはマーチンの00-18タイプに近いもの、スケールは000の630mm、ヘッドはギルドタイプ、ブリッジはローデンのブリッジピンなしのタイプ等、この時点では思い切りイメージを膨らませておきましょう。後で実現可能なレベルに修正していけばいいですので・・・もちろんどのメーカーにもないオリジナルでも構いません。ボディサイズは個人の体格に合った、抱えやすい大きさが良いと思います。私事で恐縮ですが、私は体も手も平均以下の大きさなので、ギターはマーチンで言うと「0-18」ぐらいがぴったりです。せっかく作るのですから少しでも演奏しやすく、演奏時の余分なストレスが生じないようなギターを作りましょう。
ここで好みのギターについて少々述べてみたいと思います。 まがりなりにも自分で自分のギターを作るのであれば、それは 演奏者本人にとって一番弾き易いギターであることが、大切なポイントになることは当然ですよね。ですが、この「一番弾き 易いギター」がわかるのには時間がかかり、沢山のギターを 弾き比べないとなかなかわかってこないのも事実です。 何度も言うようですが、作ろうとするギターサイズが本当に演奏者に合っているか、ということが大切になります。例えば私のように 小柄な人間が、大きなギターを不自然に持って弾くとか、その 逆の場合に長時間にわたって演奏するには、ふさわしくないことが多いのです。演奏者の体格とギターの大きさは、疲れずに長時間弾く時に重要な要素となります。その辺のことを考慮して、長時間弾いても疲れないギターを作るのが良いと思います。具体的にはギター本体の幅、厚み、くびれ方を表板、側板、裏板 で調整して作っていくということになりますが・・・
次には演奏者の手の大きさと、ネックの厚み・幅も、プレイアビリティ に大きく関係しますので、偉大なメーカーのスタンダードサイズだけにとらわれないで、客観的に自分の手の大きさを把握して、自分にとって本当に弾き易いネックを作ることをお勧め致します。さらにはどのような演奏スタイルを多用しているかもボディサイズ、 材質等の決定要素になります。コードストロークでガンガン弾くか、アルペジオで情緒豊かに弾くか、フィンガーピッキングで軽やかに弾くか、などによって音作りも変わってきます。私はツーフィンガーが主体ですので、マホガニーの軽くて繊細な音が好きです。 スローブルースにももってこいで、当分はマホガニーを作っていくつもりではいます。バリエーションとしては当然、ローズやその他の材料も考えています。
さらにもっと細かいことを言うと、握力によっても弦長等が左右されるということです。またまた私事で恐縮ですが、私は手も小さく、指も短く、握力も恐らく人並み以下ですので、マーチンのドレッドノートタイプのような650mmスケールは、ちょっと弾きづらくなります。ですので、殆ど628mmのギブソンのミディアムスケールで作って います。これだとフレット間が若干狭くなり、フィンガリングも多少はやり易くなりますし、テンションも低くなり、押さえ易くもなります。 逆に手が大きめで握力もある人には、650mmなどのロングスケールの方が、フィンガリングもし易いかもしれませんね。長々と失礼致しましたが、つまりは、とにもかくにも演奏者の特性を十分把握してから作ってゆきましょうということです。