ギターブリッジ作成用材です。材質はグラナディーロです。長方形にラフカットされていますので、好みのシェイプに加工してゆきます。ブリッジピン穴やサドル溝を加工してから外周を加工します「グラナディーロ」はアコースティックギター等のサイド/バック材としても用いられる木材です。特性はローズウッドに近く、その代替材として使われることも多いです。学名は「Platymiscium pinnatum」で、「グラナディーロ」や「トレボル」と呼ばれることもあります。
■ 仕様 : アコギ ブリッジ材用
■ 材質 : グラナディーロ材
■ サイズ : 縦 190mm、横 45mm
■ 厚み : 約11mm
■ カット : ラフカット
<グラナディーロ材について>
□ 産地 : 中米~南米
□ 比重:0.79
□ 硬度:5,000 N
ローズウッド同様マメ科の広葉樹。中米産ココボロやブラジル産ハカランダに近いため、近年入手が困難になった中南米産ローズウッドの代用品として注目が集まっています。ローズウッドの代用と言われるだけあって、ローズ同様比較的固めの音質ながらエボニーほどではなく、中域をピークとしながら全帯域がしっかり鳴ってくれます。
Gibson製ギターの指板で採用され始めています。ちなみに同じような名前の「グレナディア」という木材は、同じマメ科の仲間で「アフリカン・ブラックウッド」とも呼ばれ、クラリネットやオーボエの材料に使われます。アフリカ大陸を産地としているのでグレナディロとは仲間ですが違う材です。
硬度、比重、弾性率、収縮率などの特性がインディアンローズウッドに近い堅木です。音質的にもローズウッドに近い特性がありますが、メープルが持つしっとりした高域の特徴もミックスされた感じで、バランスの取れた音色と言えます。材色、木目はローズウッドほど安定しておらず、明るい材色で木目がはっきりしないものからローズウッドに近い外観のものまであります。
<参考 ブリッジの作り方>
■ 作業時間 : 3時間
■ 使用用具 : バンドソー、クランプ、トリマー、ハンドドリルなど
ブリッジを自分の好みの形に作る場合は、この板材を用いて初めから作ってゆきます。オリジナルシェイプのブリッジにトライしたい方、マーチンタイプが好きでない人、オベーションやローデンのタイプのようにブリッジピンがなく、横から弦を通すタイプが好みなどの人は、この板材から作ってゆけますので、クラフトワークシップ的にも非常に魅力的です。
作業工程的には、サドル溝を掘る→ブリッジピン穴を掘る→外形を整える この順番が良いと思います。外形を先に作ってしまうと、サドル溝やブリッジピン穴の位置が微妙にずれた場合、調整がおこないにくくなりますので、基本的にはサドル溝の位置を中心に作ってゆくことをお勧めします。
サドル溝はまずサドルの厚みをどれだけにするかを決めることから始めます。サドルの厚みは一般的には2.5mm、2.7mm、3.0mmが多いですが、オクターブ調整をするには厚みが多いほどやり易くなるので、3.0mm厚をお勧めします。3.0mmのビットを使い、トリマーなどでサドル溝を掘ってゆくことになりますが、その際にはしっかりと板材を固定し、トリマーガイドを用いて慎重に掘ってゆきます。トリマーはスロースタートタイプがより安全なのでお勧めです。掘る深さは5mm程度となります。
サドル溝が掘れたら次はブリッジピン穴を掘ります。穴の位置は中心から10mm程度の間隔でマークしておきます。ハンドドリルを用い2mmのビットで慎重に穴を開けてゆきます。位置がずれないように慎重に開けますが、万一ずれた場合は位置修正を行いながら間隔が10mmになるよう空けてゆきます。最終は4mmビットで開け。微調整はリーマーを使います。
サドル溝とブリッジピン穴が出来たら、次はブリッジ外周を成形します。好みのシェイプにバンドソーやハンドソーなどを用いてカットし、棒ヤスリ等で形を整えてゆきます。最終的にはペーパーヤスリで研磨し成形終了となります。