レギュラーチューニングをドロップDチューニングのフォームで演奏する時などに使用します。ドロップDフォーム専用カポです。レギュラーチューニング時に2フレットで取付けるとドロップDチューニングに早変わり。6弦は開放のままで、1~5弦にカポを取付けます。2フレットに取付けるのでキーはEになりますが、開放弦の6弦を下げることなくドロップDの運指で演奏出来ます。
レギュラーチューニングとDチューニングを多用する人に便利なカポです。その他、特殊な効果を出したい時に使用します。アコースティックギターに取り付ける際、スクリューを調整してネックに合わせます。一度セッティングしますと、次からはワンタッチで脱着が可能となります。シンプルな作りで飽きがきません。永く使用して頂けるお勧めカポです。
■ 仕様 : アコギ用カポ (幅狭ネック対応)
■ 固定方式 : クリップ式
■ カラー : ゴールド
■ 調節 : スクリュー式
■ たて : 約5.4cm
■ よこ : 約6.4cm
■ 重さ : 約50g
■ 厚さ : 約0.9cm
カポについて
カポは一般的に「カポタスト」と呼ばれているものを省略したパーツです。このカポを取り付けたフレットをナットと見立てることで、解放弦の音を高くすることが可能です。 ギターの音を高くする場合、弦の張り自体を高める方法がありますが、高くし過ぎると弦が切れてしまいます。カポを使って弦の張りを変えず、弦の長さを短くすることで、音 (キー) を高くすることが可能です。
ギターのアクセサリーには「音叉」「チューナー」「ギタースタンド」「譜面台」等、様々なものがありますが、ギター演奏が上達してきますと、演奏効果を高めたり、運指をしやすくするために、カポを使うケースが増えてきます。 カポを使う利点を下記に挙げてみます。
■ 簡単にキーを変える事が出来る
これによって歌の伴奏や他の楽器とセッションをする時キーを合わせる事が出来ます。ギターは♯のついた譜を好みとしますが、ピアノ、管楽器などは♭のついた譜が多用されます。
■ 音の感じを変えることが出来る
ハイ・ポジションとロー・ポジションとでは曲の感じが変化し、思わぬ効果を生む事もあります。ソロ・ギターでカポを使用する際は弾き易さと共に「どのポジションが最も効果的か」を検討する事をお薦めます。
■ 運指がしやすくなる
手が比較的小さい場合、あるいはオリジナルの運指が少し辛いと感じる場合、カポでフレットポジションを3~4つ上げるだけでかなり楽に演奏できるようになります。
■ 弦高を下げることが出来る
ナットの溝の高さが原因で弦高が高く、ロー・ポジションの弦の押えが辛い場合、ナットの調整が勧められますが、応急処置として第1か第2フレットにカポをして対応する事が考えられます。 開放弦の響きを除去するため1フレットか2フレットにカポをします。 スティーブ・クライン・ギターの「ゼロ」フレットの考え方にも通じるかと思いますが、開放弦の響きと、フレットで押さえた時の響きの違いを無くそうと言う狙いがあるようです。この際、開放弦のチューニングをカポ調整分だけ下げる事もあるようです。
■ ギター・デュオ等で演奏効果が増す
1本のギターがカポ無しでC→F→G→Cと展開する時、もう一方がカポを5フレットに付けてG→C→D→Gを弾いてみると、面白い効果が得られます。 演奏者の中には敢えて1フレット分低くチューニングして、第2フレットにカポをして弾いている場合もあるようです。理由としてはギターの張力を軽減できることや、弦長が変化することにより、同じキーでもサウンド面で変化が出ることが挙げられます。一般的には弦長が短いと高音域が強調され、長いと低音域が強調されます。
カポの種類
<ゴム式>
昔からあるゴムバンドタイプのカポ。比較的安価で手に入れることが可能。使わない時はストラップなどに取り付けておくことも出来る。
<ベルト式>
ゴム式のゴムバンドの代わりにベルトを使ったカポ。てこの原理を使ってベルトを固定 するので、演奏中にかぽの着脱をするのは慣れが必要。
<ネジ式>
ネック裏側に当たる部分のネジを締めてゆくことで固定するタイプ。がっしりと安定して装着することができる反面、ベルト式以上に取り付けに時間がかかる。演奏途中での素早い着脱には不向き。
<クリップ式>
洗濯ばさみのようにネックを挟み込むタイプ。取り付ける際にやや弦がずれやすい傾向があるので、注意する。4種類の中では一番早く着脱が可能。
カポの取り付け方
まず第一は「カポを取り付けた際に各弦の間隔が等しくなっていること」が重要です弦の間隔が変わると微妙にチョーキングが掛った状態になり、音程が不安定になります。次に、カポはバレーコードの人指指と同じ役割を果たすので、押弦する時と同様になるべくフレットの近くに取り付けます。離れ過ぎると音程が不安定になります。又、カポはフレットに水平に取付けることも重要です。
さらに、カポを付けるとチューニングが狂ってしまう場合がありますので、カポを付けたらチューニングが合っているか確認します。チューナーを使って合わせる場合、音名がカポを取り付けた場所によって変化するので要注意です。ある程度カポに慣れてきたら、自分のギターがカポを取り付けた時にどのくらいチューニングが変化するか解ってくるので、変化する分を考慮してチューニングを合わせておくこともあります。
カポの使い方
カポの使い方を覚えると、#や♭が付いた難しそうなコード進行の曲でも簡単なローポジションコードに置き換える事ができ、いわゆる「バーコード」「セーハ」しない形で弾けるので便利です。 例えば、楽譜上でE♭ーCmーA♭ーB7と言う難しそうなコード進行があります。この場合は、3フレットにカポタストを付けることで簡単に弾けるようになります。
次に循環コードC-Am-F-G7のローコードををそのままのコードフォームで弾いてみましょう。これで実際には楽譜の記載通 りの和音が出ていることになります。 このように♯や♭が付いた難しそうな曲のコードでも、簡単に弾けるようになります。後はどのフレットにカポタストをしたら良いのかを考えてゆくだけです。
もう一つのカポタストの使い方として、「キーの調整」があります。 理論的な事は気にせずに、自分が歌いたい曲の高さがどうしてもオリジナルのままだと低すぎる(高すぎる)時に、コードの押さえ方は変えずに、カポタストの位 置を移動するだけでキーを変えることができます。
次に、簡単なコードの覚え方を修得してみましょう。 まずはローコードのEを押さえてみましょう。 そのままの指の形で半音上げてみましょう。人差し指で1フレット目をバレー(全部押さえる)するとFのコードになりました。今度はそのままの形で3フレットまで移動するとGコードになります。 このように同じ指の形でフレットを移動するだけで、いくつものコードを弾けるようになったわけです。 E7、Em、A、A7、Amなどでも同じようにやってみましょう。
使用上の注意
カポは非常に便利な道具ですが、使用の際に注意する点があります。
■ チューニングが狂うことがある
程度の差があり、気が付かない場合もありますが、通常カポ無しでチューニングしてからカポを付けるとチューニングが狂う傾向があります。第3弦と第6弦が低くなる傾向があるようです。予防策としては指板の曲率に出来るだけマッチする曲率を持ったカポを使用する、フレットに出来るだけ近い場所に取り付ける、カポの押さえる面が余り大きくならないようにする、余り強く締め付けない、等が挙げられますが、カポを使用する時はチューニングを何度も確認して狂いを最小限にします。
■ 低い調弦をした場合音質が低下する傾向がある
同じ高さの音を、より張りの弱い、短いスパンで出すと、音に含まれるハーモニクス(倍音)が減少し、音質が低下する傾向があります。私見ですが、クラシック・ギターの方に顕著にこの現象が起きる気がします。
■ 時にはカポなしで演奏できることも必要
必ずしも問題ではありませんが、最終的にカポ無しで引く事が要求されるような状況(クラシック・ギターのコンテストなどはその代表的なものです)の時、カポに頼っていると要求されている技術レベルに達しない事があります。
■ ギターに傷やマークが付く事がある
カポを長時間付けっ放しにしたり、金属部分で傷つけたりしないように気を付けましょう。
参考 Shubbの歴史
Shubb Capo会社は1974年カリフォルニアで始まりました 1974年に。そのとき、デイブクーンツと私は、5弦バンジョーのためのカポを作るために共同で働きました。それより以前、私はプロの5-ストリングバンジョー奏者と講師として働いていました。そして、デイブは自動車整備士であり私の生徒でした。ある夜彼のレッスン中に、第5弦をカポする方法について、現状の不満について話していました。その時ある考えが浮かびました。そしてそれを彼に話すと、彼は「他の誰もやっていないならば作ってみましょう。」と言いました。
次の週、彼が5弦カポの図面とその解説書を持ってレッスンに来ました。 それはアルミニウムがざっと切られたもので、見栄えはあまり良くありませんでした。しかし、それはうまく機能していました。私はその週バンジョーにそれを使い、さらに若干の改良部分が浮かびました。 それから数ヶ月の間、私はデイブが働いているコンコードの整備工場に、週に2~3回通いました。私は仕事を終えて午後7時には工場に着き、2人で近くのデニーズで夕食を食べ、それから5弦カポの改良作業を真夜中まで行いました。私はバンジョーで試し、さらに改良案を出しました。そして最後には私の満足いくものが出来ました。しかし、他のプレーヤーから2、3さらに要望がありました。小型で中古のフライス盤を買い、100単位のカポが作れるようにしました。
私はアメリカ南部で'74年夏を過ごしました。そして、フェスティバルと展示会を行い、この新しい5弦カポを売りました。それは非常に好評でした、しかし、私はボックスに残った大部分のカポを持って帰りました。最初の数年、カポビジネスはデイブと私自身の趣味の域を出なく、それよりもっと上手くいく兆しもありませんでした。 1975年の頃、デイブは事務所を捜すため、カリフォルニアからアイオワへ移りました。と同時に私も他の理由がありオレゴンへ引っ越しました。カポビジネスのために固定住所はオークランドにいる私の母の住所としておきました。しばらくデイブは5弦カポを機械加工しました、そして、アイオワで完成させ、5弦カポを集めてポートランドのブルーグラスバンドと一緒に演奏しました。母は家にいて、オークランドから5弦カポを出荷しました。
5弦バンジョーを設計している私 ( 1975の頃 )
デイブと彼のブリッジポートフライス盤 ( 1976年頃 )
1976 年、私は新しいギターカポ設計するためアイオワへ戻りました。私たちは2、3試しましたが、あまりうまくゆきませんでした。私は、別のプロジェクトに取り組もうとデイブに提案しました。それは微調整されたバンジョーブリッジです。そのころ、ハイポジションで細い弦の弦長の補正がされない、まっすぐなブリッジを持っていました。弦ごとに適当なスケールになるブリッジを作りました。その 原則は他の楽器と同様です。 それから、最高のトーンを得るために材料、形と寸法で実験するのに3ヵ月を費やしました。
今や、ビジネスで除々に2つの製品が市場に出ようとしていました。、そして、我々は新型のギターカポを設計する努力を再開しました。私たちは余暇を惜しんで働き、新しいカポはゆっくり進化しました。我々の初期のプロトタイプはそんなに悪くはありませんでした。
この時までに、私は再びカリフォルニアに住んで、主に自分の曲を演奏する新しいバンドをやっていました。それは、良いバンドでした。しかし、私が最新のプロトタイプカポを付けた瞬間、私の運命は決まりました。周りはバンドよりカポに意識が集中しました。新しいShubbカポを求めることに応ずるため、デイブの農場は作業場に変わりました。彼はフルスケールの専用機械工場を作りました。そして、専門の機械工になりました。情熱があろうとなかろうと、私はがその時ビジネスとして学ばなければならなかった。私がビジネスマンとして変わったかどうかは、定かではありませんが。 その時から、音楽製品事業への我々の専念は、これまでぐらつきませんでした。2、3年の間、デイブはかなり頑張ってくれました。そして、31年間手に手をとりながら古い5弦カポを作り続け、生活を維持できました。
私たちは途中で他の製品を加えました : バンジョーピックアップとアンプ ( 今では両方とも生産中止になりましたが )。驚いたことに、最初は私自身のビジネスのため、それから、他の会社のために、私は自分情報データベース発展に尽くしていることを気付きました。約7、8年前、私は私が私自身の目的のために使っていた2、3のアイデアが浮かびました。そして、音楽家のために2つのパッケージされたソフト製品を作りました : GigMasterとSongMaster. これらの製品は我が社を予期せぬ方向に拡大進行させます。しかし、我々のカポの様にそれらは音楽家の現実的な問題解決をしてくれます。
2000 年にデイブはアイオワからミズーリに移りました。そして生産設備を拡大しました。今日、Shubb社の2つの施設は、合計およそ 14,000平方フィートになります。そして、フルタイム勤務でおよそ24人を雇用しています。( 私たち自身と妻は除き、リンダシャブとスークーンツは活発に家業に参加します。) 私たちはメジャーなトレードショーの大部分に出展しています。私たちはそれをいつも楽しみにしています。というのは、私の親友が音楽ビジネスをしていますので。それはビジネスであり、とても楽しめる人生でもあります。
私たちの大好きな活動の1つは製品開発です。既存製品の継続的な改良と新しいものの作成。迅速にまた一部の会社と同じくらいしばしばに。私たちは新製品に飛びつきません。それは私たちのスタイルです。私たちはしっかりしたものを作りります。それが良い方法だと信じています。このアプローチは私たちの「Shubb Deluxeカポ」によって実証されています : 私たちのオリジナルデザインからのバリエーション、私たちはこういう考え方がカポをより新しいレベルに昇化させるのだと思います。
2000年に私たちは「Shubb Transposing Guide(そしてカポ取付けガイド)」を導入しました。キーを変えるための単純で便利なスライドチャートです。2001年1月に非常に刺激的な新型ギタースライドバー「Axys」を発売しました。このバーはスライドプレーと通常のプレーのどちらも可能にします。そして2002年夏のショーで新しいストリングワインダーを紹介しました。そして、それはとても便利でデザインが良いものです。
アナハイム2003は「GSギターバー」を紹介し、非常に革新的な製品がゲイリースワローズによって開発され、より洗練されて再生産となりました。又、 ドブロカポデザインの変更とともに、新しいShubbのパーシャルカポが2004年に紹介されました、そして、GigMaster (我々の旗艦ソフト製品)のための大きなバージョンアップグレードが8年後にされました。2004年中頃には弊社製品のほぼ全てのパッケージがアップグレードされました。
2005年1月に黒いクロム塗りのオリジナルカポを紹介しました。それはポヒュラーになるに違いありません。 製品ラッシュの年で、私たちもTalonギタースタンドとロバートランドルフギターバーを紹介しました。 どんな新しい方向へもShubb社は進んでゆきます。1方向だけでは変化できません。私たちはミュージシャンのニーズに答えられる確実な方向へ進みます。