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コラム フォーク

 

杉田二郎

 

幾度かのブームを経て徐々に自作中心に流れていった1970年代のフォークシーン。その中にあってフォークというジャンルの懐の広さを体現していた存在が杉田二郎です。1965年、立命館在学中の杉田はモダンルーツシンガーズとしてPPMのコピーを始めます。その後、塩見大治郎らとジローズを結成します。メンバーの名前にジローがつく三人組でした。

 

1968年、ラジオ番組「歌えMBSヤングタウン」でディレクター渡邊一雄と出会います。「あなただけに」が6月の歌に採用され、東芝からカレッジポップス路線で売り出されます。一方でデビューシングル発売から2か月後、杉田はシューベルツのステージに立っています。北山修の暗躍もあってか、フォークルの解散を決めた端田宜彦の新グループに参加します。結果的にジローズは一旦解散となります。

 

実質的にプロ活動に入った杉田はここでリードギターとメインボーカルを多く担当します。端田宜彦のワンマンと見られがちなグループの中で存在感を発揮しました。しかし杉田が本格的に注目されたのは、「戦争を知らない子供たち」のヒットからです。これは森下次郎とのデュオとして再始動したジローズが1971年に発表したものです。この曲が日本の代表的な反戦歌となり、このフォークソングがよりポピュラー化します。

 

杉田の特異な点は、太い声で歌い上げるスタイルです。曲に込められた壮大なメッセージを重苦しくせずに伝えることが出来ました。自作でのヒット曲が多い杉田でしたが、他のアプローチも行っています。「ANAK」のようなカバー物をはじめ、阿久悠・なかにし礼・山川啓介、松本隆、山上路夫、など作詞家とのコンビもあります。

 

又、深町純・宇崎竜童・筒美京平に作曲を任せたり、その柔軟な姿勢は一貫しています。家業である金光教の修行のため音楽活動を休止していた時期もあります。それでもアルバムのリリースは1990年頃まではほぼ途切れませんでした。さらに杉田の活動は続きます。ジローズ解散後にラジオ関西に就職し、その後専務になっていた森下と再結成をします。2013年8月の話で、森下の退任記念イベントに駆け付けた杉田と歌ったことがきっかけです。

 


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ジローズ
戦争を知らない子供たち
東芝エキスプレス
1971年
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北山修とのコンビによる自作曲〜洋邦のフォーク、洋楽ポップスまで盛りだくさんの内容です。(9)(15)は大塚孝彦とそのグループのレパートリーにあったもの。カバーとはいえ初めてメジャーからリリースしたその意義は大きいです。(1)のヒットもあり、一般的にジローズといえばこの第二次ジローズを指します。(14)は幻のデビューシングルのリメイクでフィルスペクター風のアレンジです。

 

1. 戦争を知らない子供たち
2. メイビー・トゥモロウ
3. この胸のときめきを
4. 愛とあなたのために
5. 竹田の子守唄
6. サークル・ゲーム
7. 心の友
8. 朝焼けの空から
9. まま子
10. 恋はフェニックス
11. アイ・アム・ア・ロック
12. 鏡の中
13. ラバース・コンチェルト
14. あなただけに
15. 君のまわりを見つめてごらん

 


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「ジローズ2 新しい唄」
ジローズ
東芝エキスプレス
1972年
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日本の若手ソングライターの楽曲をジローズと日本一のスタジオミュージシャンの演奏。ジローズのセカンドアルバムは以上のようなテーマで作られています。深町純、かまやつひろし、加藤和彦、木田高介、クニ河内らの書きおろしの内容です。カバー色が強かった前作よりも主体的に歌っています。日本のサイモンとガーファンクルとはよく言ったものです。

本作と次作「最後の唄」で、当時のフォークデュオとしては圧倒的な音楽性を示しました。


01 :新しい唄
02: 去りゆく恋人
03: 子供達に聞かせる唄
04: どっちでもいいじゃないか
05: 枯葉の中で
06: 誰も知らない
07: 涙は明日に
08: 村の郵便配達
09: 月曜日が来るまでに
10: 忘れられた唄
11: 秋の思い出
12: この僕と…



 


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