仕様 : アコースティックギター用
材質 : エボニー
サイズ : 約6cm x 約48.6cm x 約5mm
フレット数 : 24フレット
スケール : 約628mm
溝 : あり
装飾 : 蔦 ( つた ) 柄インレイ
表面カーブ : 約12インチR
塗装 : 無塗装
つた柄インレイのエボニー材で、628mmスケール用フィンガーボードです。フレット溝が既に掘られていますので、溝を掘る必要がありません。ドレッドノート、ジャンボタイプのギターより少し短いスケール用です。マーチンですと、000、00、0系と同様のスケールです。ギブソン系では多くのギターにこのスケールが使われています。フレット溝は24フレットまで掘ってありますが、不要な部分はハイフレット側をカットして使用します。尚、木目は写真と異なる場合がありますのでご了承下さい。
フレットワイアーの打ち方
・作業時間 2時間
・使用用具 ハンマー、ニッパー、つまよう枝、水
・ポイント フレットワイアーをフィンガーボードのアールに合わせて曲げておきます。打つ際はまず両端を
叩き、最後に中央を叩きます。
フレットワイアーは2段階でフィンガーボードに打っていくことになります。まずはじめはフィンガーボーとネックにつける前の今の段階で、14フレット以降につけます。次はフィンガーボードをネックにつけた後に残りの1〜13フレットまでを取り付けます。このようにつける段階が異なるのは、フレットワイアーの打ち易さの関係で、14フレット以降が打ちにくい位置になる理由からです。フレットワイアーを打つ際に接着剤をつける場合とつけない場合がありますが、ここではつけない方法で進めていきます。接着剤を付ける場合はエポキシを使います。一般に接着剤をつけると隙間がなくなり、音の伝達は向上すると言われていますが、フレットの打ち直しなどのりペアー時に、外すのに手間がかかる欠点もあります。フレットワイアーはあらかじめフィンガーボードのアール(丸み)より若干丸めに曲げておきます。次に14フレットの溝にフレットの片端より1cmはみ出る位置で叩いてゆきます。叩く前にフレットの溝につまよう枝で水を流しておきます。 これでいよいよハンマーで叩くことになります。フレットワイアーを真上からフレットに置いて、1cmの端を出した側からハンマーで打ちます。1回目は軽く、2回目は強く叩きます。まっすぐにワイアーが入っているかをチェックします。浮きがなくなるまで叩きます。次にもう一方の端も同様の手順で打ちます。最後にワイアーの中央部分を叩いて全体に浮きがないかをチェックします。全体がしっかり打たれていたら、もう一方の端もフィンガーボードより1cm離してニッパーで 切ります。同じ要領で14フレット以降も付けてゆきます。これで第1段階のワイアー打ちは終了です。次はフィンガーボードをネックに取り付けた後に2段回目 の作業となります。全てのフレットワイアーが打たれたら、1cmのはみ出し部分をニッパーでカットします。
エボニーについて
カキノキ科
気乾比重 : 0.85〜1.09
産地:
東南アジア、インド、スリランカなど
ギターの指板やブリッジの材として使用されます。 以前は全体が黒色のエボニーがよく使われていましたが、良材の減少により最近ではエボニーといえば茶色の縞の入ったマッカーサー・エボニー(Macassar Ebony)のことを指します。インドや東南アジアに多く分布しているカキノキ科の木材で、ギターでは「ブリッジ」や「指板」に多く使用されています。黒タンと呼ばれるほど“黒い”ものが一般的でしたが、最近では茶色で縞模様の木目の入ったもの(マカッサー・エボニー)が主流になりつつあります。重い材で、音色も重くて丸い温かいのが特徴です。見た目ほどヌケは良くないようですが、キンキンした音が苦手な人にはオススメです。
カキノキ科。アフリカ・南アジア・東南アジ アなどに分布する広葉樹。黒檀とも呼ばれます。ギターでは主に指板、ブリッジなどに使用されます。ペグやブリッジピンなどの高級ギター用品や、以前はネックの強度を上げるためのロッドなどにも使われました。現在では希少な樹木とされています。縞の入ったマカサーエボニーもあります。
果物のカキのことは、よく知られていますが、コクタンと呼ばれている木材が、カキの仲間からの木材ということはあまり知られていないでしょう。事実、コクタンの取れる樹木を、結実期にみると、大分日本のカキとは違いますが、それでも立派な大きなカキをつけていることがあります。コクタンは、シタン、コクタン、タガヤサンで知られる唐木の代表的なものの一つです。今日では本コクタンと呼ばれる真黒な木材をみることは、非常に少なくなり、あるとすれば、小さな細工物になっているものが大部分でしょう。その真黒なものはD. ebenumのような樹種から採取されていますが、もうほとんど大木はなくなってしまっているでしょう。もっともエボニーというのは真黒なものが本来的なものでしたが入手し難いことと、どちらかというと、縞がある方が現在では好まれるので、かつて低質のエボニーと考えられていた桃色の地に黒色の縞があるD.discolorのような木材の方が装飾的な用途に用いられているようです。「エボニー」はコクタンに対する英語と考えてよいでしょう。この類の木材はアフリカ、熱帯アジア、ニューギニアなどに産します。
心材は樹種により桃色と黒色による縞状(D.discolor) 、真黒色(D.ebenum) などがあります。辺材はほとんどが灰白色です。一般に木材は重硬で、気乾比重は1.09(D.discolor) 、1.05(D.ebenum) です。木理は通直であるが、不規則なこともあります。肌目は精で、光沢があります。用途としては 唐木細工、彫刻、錠作、象嵌、絃楽器の部品、ピアノの鍵、ブラシの柄、スライドベニヤ、家具などに用いられます。
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